
もう秋ですか、すっかり涼しくなって。
寝坊してしてしまったので、自宅で朝食を済ませて出勤しました。

お昼は、麺屋翔品川店(ホームページ)へ。
品川店の店長さんがみなとへ異動になったので、今月から八重樫店長になりました。
料理は人間が作るものだから、誰が(どんな)人が作っているのかが私は気になります。

八重樫店長に交代して初の限定メニュー、原案は大橋店主とのこと。
販売は11/11、12、18、19のみ4日間、各100食になります。
限定メニューは麺屋翔の慣例に従い、店長さんが直々に調理されます。

待望の味噌混ぜそば1,000円。
麺が見えないほど盛り付けられたトッピング、コーン、フライドオニオン、チャーシュー2枚、青ネギ、メンマ。センターに炒めモヤシ、丼の縁に辛味噌、サービスで味玉。
ようく混ぜて食べましたが、塩味が利いていてとても美味しい。
あちこちでかなりの数のまぜそばを食べているので、よほどのことが無ければ普通に美味しいだけですけど。

サンプル写真と異なる盛り付けで、辛味噌が徐々に全体に行き渡って、味に飽きること無く最後まで美味しくいただけます。
この「もう一手間」こそが麺屋翔の、いや、大橋店主さんの限定メニューの特徴です。
分かりやすいというか、気持ちには気持ちで応える。
スルッと食べてご馳走様でした。

夜は、欠員が出てお声掛け頂きまして、鮨割烹しみづ。
来年からは営業形態が変わるので、貸切は今回が最後なんだなぁと思っていたら、そうじゃないらしい。
いつも左からの写真ばかりでスミマセン。

先ずはビール、なんですよ。
何から飲み始めるかはその人の勝手ですが、私はここまでの現実と、これからの非現実を切り離すために。
今夜は特にビールが旨い、こんなに美味しいビールはとても久し振り。

大ぶりのお皿に盛り付けられた、蛸と鮑。
蛸は天草と玄界灘の食べ比べ、鮑は黒アワビ。
一品目から美味しい、は、早く日本酒を飲まねば。

宮城の蔵元である金の井酒造が醸す「綿屋(わたや)」特別純米吟醸。
一応、日本酒リストが用意されているけど、どれも美味しそうで目移りしてしまうので、お任せでお願いしている。
こちらでは片口よりお銚子で提供されることが多いけど、緑のラベルに合わせたお銚子、素敵。

一週間熟成させた根付きの真鯛。
何とも贅沢に3枚重ねているので、塩、真妻の山葵、(写真には写っていませんが)醤油で味わいます。
個人的には塩が好みでしたし、山葵は切り身を食べ終わった後で摘まんでも美味しいし。

静岡の蔵元である森本酒造が醸す「もったいない卸し」純米吟醸原酒 槽しぼり。
こんな私にも体調の良し悪しがあって、今日はとても体調が良くて、既にお酒が二杯目。
初めて飲むお酒でしたが、とてもいい感じです。

五島列島の鯖、胡麻鯖ではないので、練った胡麻を掛けて。
「切り身は切り身、醤油と山葵以外は付けるべからず」的な若い頃もありましたが、今は昔。
鯖を食べ終わって、残ったごまだれにご飯を合わせたいと思っていたら。

ちゃんと用意してくれているじゃ無いですか。
一口だけでもご飯はご飯、美味しいですなぁ。

(確か)銀鱈と白子、白子は低温調理して一味を振って。
白子は生と鍋しか知らない私にとって、低温調理は初体験。
とろんとした食感は何物にも代えがたいですね。

宮城の蔵元である平孝酒造が醸す「日高見(ひだかみ)」純米 生詰 ひやおろし。
すっと立った濃淡が妖艶な片口、素敵。

セイコガニ。
ズワイガニには幾つもの呼び名があり、雄は越前ガニや松葉ガニと呼び、雌はセイコガ二(セコガニ)と呼びます。
セイコガ二は11月から二ヶ月ほどしか漁が解禁されず、その貴重で美味しいカニは香箱蟹(こうばこがに)とも呼ばれています。

ここで手拭きと生姜が置かれるので、おお、握りかと。。
一握り目は北斎の波、熟成烏賊を軽くバーナーで炙って、特別な食感と烏賊の美味しさ。
今夜は食材名を聞き逃しがちで、決してお酒だけのせいではあるまい。

(確か)クエ、三週間熟成。
味覚にねっとりと絡みつくような旨さ、目を開けていられません。
クエって中々お目にかかれないと思いつつ、こちらでは毎回食べられるのが不思議。

岐阜の蔵元である林本店が醸す「百十郎(ひゃくじゅうろう)赤面(あかづら)」大辛口純米。
赤いラベルの日本酒には赤いお銚子で。
百十郎は色々な種類があるので、毎回違う味わいで、とても楽しい。

(確か)さわら。
ネタの種類によって醤油を塗ってくれる場合もあれば、キュッとすだちを絞っただけもある。
選べると面白いかも知れないけど、私は大将のお任せで一生いいや。

(確か)マカジキ。
切り身はシャリより遙かに長くて大きい、だけれども大きさを売りにするわけでは無く、美味しさ優先。

栃木の蔵元である菊の里酒造が醸す「大那(だいな)」特別純米 ひやおろし。
前回以上に今回はひやおろしが多いなぁ、ひやおろしが合う料理も多い。

完全に何を食べたのか忘れてしまったので、写真だけ。
メモが間に合っていないというか、「何度も食べているでしょ」と説明が省かれているというか、少し酔っ払っているというか。

茶碗蒸し。
今夜の茶碗蒸しはカニだけで仕立ててあり、つまり、今夜はカニづくし。

長崎のウチワエビ。
考えてみたら、あんまり海老やカニって普段は出されないんだな。
こんなに海老とカニをこの店で食べたのは初めてだし。

山口の蔵元である酒井酒造が醸す「五(five)」純米吟醸。
Fiveとは五種類のロゴカラー、オレンジは1回火入れの生もと造り、他にはピンク、ブルー、イエロー、グリーンがあります。




新潟の蔵元である越銘醸が醸す「山城屋 スタンダード クラス」純米大吟醸。
ラベルに記されている miracle world of micro organisms とは、「微生物の奇跡の世界」の意味。
四本の曲線は、その微生物の遷移を表すグラフをデザイン化してあります。


今さら聞けない椀物。
ちゃんと聞いておきたい気持ちもあるし、いまさら聞かずに美味しく食べようと言う気持ちもあるし。

出汁巻き玉子。
しっかりと出汁が利いていますが、お弁当やお節に入れる場合は出汁を入れないとのこと。

たっぷり食べて、たっぷり飲んで、お茶が出てきてお会計。
かなり日本酒を飲んでいますが、熱々の日本茶のしっかり飲んでしまうのは不思議ですね。

甘味に黒豆のコーヒー漬け、これがまた美味しかった。
結果として美味しいのは良いのですが、どうやってこんな料理をしてみよう、こんな味付けをしてみようと思い付くのだろうか。
今夜の美味しい日本酒、美味しい料理、美味しいお鮨をご馳走様でした。

怖いくらいに冷静に帰ったのは、どうしてだろうか。
寝過ごすことも無く、最寄り駅で降りてタクシーで帰宅。