2023年03月22日

隠れていない隠れ家

/満うらにてお任せコース/

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 祝日明けの水曜日は月曜日に感じる。
 これまでもそうだったはず、これまでそう感じなかったのは曜日ごとに役割があったから。
 時間は前にしか進まない。

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 お誘いいただき、夜は満うら、「みつうら」では無く「みうら」ですな。
 店舗は辻堂駅を南側に、階段を降りずにロータリーを越え、ビルを抜けて左に見える螺旋階段を登って2階、
 ふらっと立ち寄り難い立地ですが、そう言う店は「一度入れば病みつき」と決まっています。

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 料理や飲物のシステムがよく分かっていないけれど、お任せコースにお任せ飲物で頼んであるとのこと。
 数品食べて数杯飲んだだけでは何にも分からない私には、うってつけ。
 お任せコース7,700円にビールと日本酒を飲んで、お一人10,000円強。
 とは言え、乾杯をビールにするか、いきなり日本酒にするか、はたまたかで悩むのは楽しい。

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 それではアサヒスーパードライで乾杯、今夜は辻堂で二人お疲れ様会♪
 数えきれないほど飲んだスーパードライなのに、今夜のスーパードライはこれまでのと味がちがう。
 何か製法を変えたのかもしれませんが、先にこっちの舌の感覚を疑うべきですな。

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 突き出しは、アラ出汁の椀などなど。
 蒸ししらすやもずくも添えられていて、ビールだけではとても太刀打ちできない味わい。
 でまあ、次の料理が運ばれてきて慌てて食べ切ることが多いんだよね。
 今夜は気心の知れた飲み友と一緒、突き出しから良い流れ。

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 野菜サラダ
 いただくとシャキシャキと音がするほどの鮮度、最小限のドレッシングが絶妙な味わい。
 何気ない盛り付けからセンスが伝わってきて、目で楽しみ、舌で悦ぶサラダ。

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 「お酒をお願いしまーす」「それではお猪口を選んでくださいませ」
 お猪口は重なっていて奥のがよく見えないけど、だからと言ってあれこれ触るのは憚れるご時世。
 出されるお酒が分からないとお猪口を決めにくいのですが、まま、それはそれ。

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 山梨の蔵元である山梨銘醸が醸す「七賢(しちけん)」純米酒 生酒 春しぼり おりがらみ R4BY。
 おお、春しぼりってのがあるんだ。
 軽いシュワシュワ感、まるで次の料理を予感させるような口当たり。
 気に入ったお猪口で飲むと、味わいもまた格別。

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 三陸の生牡蠣
 殻の上に乗せて大きく見せなくても大きい牡蠣、訊けば一年のうちで一番大きい身とのこと。
 一口で食べられない大きさですが、何としても一口でいただく。
 飛び散る海のミルクの旨味、ほのかに海水の塩味、素晴らしい。

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 福島の蔵元である廣木酒造本店が醸す「飛露喜(ひろき)」特別純米酒 生酒 R4BY。
 ここで飛露喜の特純ですな、お酒だけ飲んでも美味しいですよね。
 そこで東北の魚貝には東北のお酒、寸分の狂いもない組み合わせ。
 なんだけど、この店では当たり前の組み合わせの様で、説明は特段ありません。

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 青森産鮟鱇のあん肝。
 鮟鱇は茨城の大洗、って思ってたけど、実は全国で水揚げされ、青森の八戸も名産地のひとつなんだな。
 海のフォアグラは滑らかな食感、口に含めば濃厚な味わいが溢れそう。
 まるでレアチーズケーキ、何か魔法を掛けているのか。

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 毛蟹
 歳を取ると何をするのも億劫になり、蟹は殻を取った状態でばかり頂いていましたが。
 ちゃんと包丁が入っていれば、お喋りしながらでも殻を剥けるね。
 カニ酢に浸すようにしていただくと蟹の旨味がさらに高まって、言葉は要らない心好さ。

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 うなぎ串
 牡蠣、鮟鱇、毛蟹と四番バッター揃いのクリーンナップの続きは、さらに四番バッターの鰻。
 このタイミングで鰻の串焼きは全く想定しておらず、全身で受け止めざるを得ない。
 ひと時も目を離さず、丁寧に入れしたタレ焼きの鰻、当たり前に美味しい。

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 静岡の蔵元である土井酒造場が醸す「開運(かいうん)」純米酒 無濾過生酒 R4BY。
 お酒を飲んで一息つけるとは、辻堂の居酒屋ってこんなにもレベルが高いのか。
 まま、立地では無く店舗だとは分かっているつもりでいたけど、ここまで素晴らしいとは。

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 ほたるいかと新たけのこ、そら豆
 どこもかしこも蛍烏賊ではありますが、新たけのこと合わせて頂く発想に心揺さぶられ。
 軽くとろみが付いた出汁にはそら豆も加えてあり、色合いとしても楽しみます。

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 茨城の蔵元である森嶋酒造が醸す「森嶋(もりしま)」純米吟醸酒 生酒 ひたち錦 R4BY。
 ここで「一石投じる一杯を」の森嶋、もう何石も投じられちゃってますけど。
 日本酒のラインナップ、今夜は料理に合わせて生酒多めですが、熟成酒や燗酒も用意されているんだろうな。

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 煮穴子
 フレンチのポワレを思い浮かべるフレンチ皿に盛り付けられ、今夜はフレンチだったけと友と目が合う。
 大きなお皿を置くと他のお皿や料理が視界から追い出され、白身の穴子がより引き立ちます。

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 さっと紅を刷くかのごとく刷かれたツメ。
 ふんわりとした柔らかさに、ぐっと濃い味わいが加わり、とても心好い。

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 仙台牛のハラミとあわび
 煮穴子と同じ様に店主さんが直々に配膳してくださいます。
 黒地の皿に白い穴子に続くは、白地に黒い肉料理、とても引き立ちます。

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 海の幸である鮑はこれでもかと身厚、仙台のはらみはしつこさを感じる手前の厚切り。
 濃いめのソースがお互いの味わいを繋げていて、どれがメインなのか分からなくなるほど、どれもメイン。

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 お造り
 ほほう、ここで刺身ですか、恐ろしいまでの斬新さに驚かされます。
 平目昆布〆を始め、鰤や金目鯛、店の玄関に飾られていた桜の枝を剪定して添えてあります。

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 長野の蔵元である岡崎酒造が醸す「亀齢(きれい)」純米酒 無濾過生原酒 ひとごこち R4BY。
 ここで熱燗でも面白かったのですが、今夜は全て冷やで。

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 本鱒と筋子の親子丼
 突き出しから驚かされっぱなしで、最後の親子丼にも驚かされる。
 なるほど魚の親子丼、火は親にしか入っていませんが、ご飯に乗せれば〆に相応しい美味しさ。
 ご飯の量も程よく、当たり前だけどちゃんとお客さんを見てよそっていますね。

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 お茶とイチゴ
 デザートは敢えて食材のまま、なのかな。
 美味しい料理と美味しい日本酒をご馳走様でした。
posted by ふらわ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記