
梅雨なんだから雨が普通で、そんな時期にラーメンを食べ歩くってのはどうかと思う。
どうかと思ったとしても他に何かやることがあるわけでも無いし。
横浜駅から歩いて10分ほどなら、ワンチャン、雨が上がっているかも知れないし。

夜はらーめん白椿(しろつばき)@平沼橋(横浜市西区平沼1-36-16)へ。
2023/6/7オープン、立地は横浜駅と平沼橋の間で、やや平沼橋駅寄りかな。
営業時間は11:00-21:00、火曜定休。

店舗近くのイタリアンであるMagnolia(マグノリア)のオーナーが、経営されているとのこと。
白椿の由来を聞いたんだけど、マグノリアが木蓮で、木蓮のカメリアが何んか関係があって、カメリアって椿のことで、じゃあ白を付けて白椿に、らしい。
この辺りは横浜のラーメン好きに任せて、私はラーメンを美味しくいただきますか。

店内に入ると先客1人、「いらっしゃいませ、お好きな席へどうぞ」と案内されます。
見るからに居酒屋、2席と6席のL字カウンターに、4人掛けテーブルが2卓、計16席。
入口近くの給水器でお冷やを汲んで、入口近くの席に座ります。

口頭注文後会計。
メニューは塩らーめん、醤油らーめんが900円、青唐らーめん1,000円、半らーめん700円も。
他は定食料理とちょい飲みのアテ。
飲み中心の飲食店でラーメンだけ食べるのはとても気が引けるのですが、そうも言ってはいられない。

店長さんのワンオペ、炭火で丁寧に魚を焼かれています。
奥のお客さんは飲んでいて、直ぐに私のラーメンの調理に取り掛かります。
卓上には針生姜、生しょうゆ、一味唐からし。

程なくして、醤油らーめん900円。
ほほう、これはこれはラーメンの未来を示唆する麺相、ワクワクします。
先ずはスープ、豚ガラや鶏ガラは使わず、がごめ昆布や椎茸、浅蜊を中心として丁寧に出汁を引いて。
いまこの瞬間の爆発的な旨味は狙わず、記憶に残る味わいがとても心好い。

布施製麺(東神奈川)の縮れ細麺は特注とのことで、食感も麺量も「軽く飲んでから」に最適化。
スープも麺もお互いに歩み寄ったりしないけれども、この距離感がこの地のお客さんに好まれそうな印象。
こういう組み合わせはラーメンから向かったら思い付かないだろうな。
ラーメン以外から向かう料理人に出会えるのが、ラーメン屋の醍醐味。

トッピングは鮭ハラス、貝割れ大根、岩海苔、針生姜。
鮭ハラスは香ばしく火が入れられ、スープに浸らない様な盛り付けがいいかも知れない。
貝割れ大根はラーメン屋とは思えないほどの鮮度、何か特別な仕入れなのかも知れない。
針生姜は位置づけが分かりにくいので、「お好みでどうぞ」と卓上のを勧めるのがいいかも知れない。

店長さんはラーメン独学と言うことで手探りの部分も多いけど、誰だって初めは初心者ですから。
一食分のラーメンを求めると物足りないけど、そもそもそういう方向を目指していないんじゃないかな。
とはいえ、飲食は一期一会、またお目にかかれることを楽しみにして。
スルッと食べてご馳走様でした。

遅めの夜は、飛騰(ひとう)ラーメン@三ツ境(横浜市瀬谷区三ツ境10-7)へ。
2023/06/17オープン、立地は三ツ境駅から徒歩数分、四季福の正面。
株式会社柳屋が数年でリニューアルを繰り返す、博多豚骨ラーメン店。
「原柳屋ラーメン復活!!」ってあるけど、「げんやなぎや」と読むのかな。

2006/07/07 麺一徹 九州柳魂、オープン。
2008/07/20 麺屋 浪花節 オープン。
2011/08/19 らーめんの店 梶、オープン(柳屋@海老名ビナウォークの店長さんが独立)。
2013/01/31 同閉店。
2013/02/03 柳屋 三ツ境店、海老名ビナウォークより移転オープン
2017/05/31 同閉店。
2023/06/17 オープン ←いまここ
※自分調べですので間違っていたらゴメンナサイ。
屋号と味を変えずに永く営業することを良しとする考えと、機を見るに敏と変態を繰り返す考えと。

店内入り、右手の券売機で食券を買います。
メニューは白豚骨780円、赤豚骨830円、黒豚骨830円、中華そば880円、辛味噌ラーメン880円、魚介つけ麺850円。
ランチサービスとして、豚骨ラーメンとご飯のセットが800円。
ご飯物はヒトウ丼、チャーハン600円、半チャーハン300円、明太子丼300円、角煮丼300円。

料理物は焼き餃子350円、若鶏唐揚げ450円、軟骨唐揚げ450円など。
飲み物はビールやサワーが揃っていて、もちろんソフトドリンクも。
期間未定ながら、豚骨ラーメンには替え玉が一玉無料サービス。

店内は左手の厨房に沿って2席と6席のカウンター。
右手壁沿いに奥へ向かって4人掛けテーブルが4卓、奥に4人掛けテーブルが4卓、計40席。
卓上には、辣油、酢、醤油、一味、すりごま、コショウ、にんにく、紅生姜、高菜。
先客4人、後客1人。

店員さんに食券を渡すと、「麺の固さは?」と訊かれます。
こちら博多豚骨ラーメンですので「カタメンで」と答えるのが正しいのですが、
家系ラーメン好きなら「メンカタメ」を譲らないでしょう。
正しいか正しくないかは、時代や地域によって変わりますね。

程なくして白豚骨780円、麺の茹で加減は「カタメン」でお願いしました。
見た目は正統派というか、昔ながらというか、トラディショナルというか、クラシカルな麺相。
スープはしっかり店内で炊いたと思われる豚骨の味わい、美味しいですねぇ。
臭みの加減や香味野菜の使い方で「ああ、柳屋だ」と感じます。

以前と変わらない印象の細麺、思ったほど固めでは無いけれど、期待しなれば裏切られません。
製麺所が分からなかったので訊けば良かったけど、うっかりしていました。
食べ進めると麺量が結構多いことに気が付きます。
麺量も訊けば良かったけど、つけ麺と同じ160gと同じかも知れません。

チャーシューは昔ながらの肩ロース、なんか安心しますね。
他のトッピングは焼海苔1枚、九条ネギふたつかみ、細切りキクラゲひとつかみ。
食べていると「お代わりは(替え玉は)いかがですか?」と勧められ、丁重にお断りします。

麺が半分ほどになったら、お楽しみの味変タイム。
定番の紅生姜、定番のおろしニンニク、定番では無い高菜を乗せて。
本場博多で食べ時は味変がもの凄く美味しかったけど、神奈川で食べるとそうでも無い。
何が違うのかな。

三ツ境駅南側の商店街に飲食店が何店舗あるか知らないけど。
ラーメン屋の目の前にラーメン屋がオープンするって、もう誰も気にしない時代なんだろうな。
スルッと食べてご馳走様でした。