年に一度の人間ドック、四十五歳を過ぎたら受診するように勧められて(半ば強制?)、言われるとおりにしている。
とは言っても、健康保険組合からの補助金頼りな面もあるし、仕事の関係もあるので、実際はいけるときにいく、みたいな。
それにしても朝が早いんだよな、出勤するより早いので間に合わないかと思ったよ。

診察内容は選択可の項目もあるので常に同じとは限らないし、混み合っている場合もあるので一日休みとしています。
今日は今までの中で一番空いていて、午前中には全ての検査が終わってしまい、閑散としたラウンジでノンビリとブランチ。
さて、ぽっかりと空いた時間の準備をしすぎていて、どこで何をしたらいいのか悩んでしまった。

こういう時はまず映画を観て。
ローグワン、映画が楽しめたかどうかは、観る人の心の状態に深く関係するな。
いやぁ、楽しかった。EP4をiTunesで見直さないと。

その後、お台場へ。
いくつかの行き方があるけど、レインボーブリッジを走るゆりかもめで向かいます。

台場駅に隣接しているアクアシティにある、お台場ラーメン国技館舞(ホームページ)。
去年2016年4月にリニューアルされたときのプレオープンにお誘いいただいて伺って以来の訪問です。

プレオープンの時はもちろん無料でしたので、ちゃんとお金を払って食べるのが礼儀と考えていました、、考えているだけですが、、、半年以上遅れましたが。
平日のアイドルタイムでしたがノーゲスではなく、他の5店舗(気むずかし家、だるま、頑者、みその、はなび)も一人か二人はお客さんがいる感じです。
店員さんは「急な観光客」に備えるためか、どこも三人づつ程度は配置されているようで、なかなか収支が厳しそうです。

一軒目はせたが屋アクアシティお台場店%ラーメン国技館舞@台場(港区台場)(ホームページ)、前回は店主さんがいました。
何か新しいメニューが無ければ前回未食でしたお台場店限定の鯛だし塩にするつもりでしたが、冬季限定メニューがあるじゃ無いか。
千円オーバーか、ま、いいか。

前回座った席に近い席に座って、お冷やを飲みながらラーメンが出来上がるのを待ちます。
向かい合わせのカウンター12席、残りはテーブル席で4人掛けが4卓に2人掛けが1卓。
卓上の調味料を記しておくと、刻み玉ねぎ、ガツンカレー、ブラックペッパー、酢、醤油、一味。

凄い粗挽き担々麺1,100円。
店内炊きされている豚骨、鶏ガラの清湯スープのブレンドでしょうか、芝麻醤を柔らかめに効かせて、やたらスッキリした味わいの美味しいスープです。
たっぷりの挽肉、粗挽きのナッツ、温玉、白髪ネギ、そして大きな青梗菜が二葉もトッピングされています。

自家製麺の角細麺がとっても美味しくて、この麺を美味しく食べるためにスープが用意されていると思ってしまうほどです。
せたが屋のラーメンを私が好きなのは、「ほおぅら、美味しい担々麺でしょ」と好みに味に仕上げてくるのでは無く、「俺が好きな担々麺、食べてみてくれ」の押しつけがましさが好きだから。
スルッと食べてご馳走様でした。

二軒目は前回食べていない台湾まぜそばはなびお台場店%ラーメン国技館舞@台場(港区台場)(ホームページ)へ。
台湾まぜそばの発祥店、台湾まぜそばとして6店舗、担々麺として5店舗、一歩々々、着実に店舗を増やしていますね。

メニューは台湾まぜそばのトッピングバラエティー、担々麺、台湾ラーメン、塩ラーメン、ご飯もの、冬季限定メニュー。
店内は隣の店舗と板一枚で仕切られていて、向かい合わせのカウンター10席、残りはテーブル席で4人掛けが3卓に2人掛けが3卓。
卓上には調味料セットが用意されていて、胡椒、ラー油、一味、山椒、昆布酢。

相変わらずの太麺なので、10分ほど待たされて納豆台湾まぜそば(小)890円。
小にしたので小さめの専用丼にぎゅっと押し込めて台湾ミンチ、ニラ、長ネギ、魚粉、刻みニンニク、魚粉、さらに半切りした味玉がトッピングされていて、さらに納豆をトッピング。
これまでの美味しい台湾まぜそばをさらに美味しくした台湾まぜそば、全店展開されているのかな。

林製麺の極太麺こそがはなびの証、茹で上がった麺をテポの内側に擦りつけて傷をつけてタレとの絡みやすくしてあり、ぐいぐいと食べられます。
途中から納豆のおいしさ、いいですなぁ。

麺を食べ終わったら無料サービスのおいめし、はなびでは小皿で提供されます。
スルッと食べてご馳走様でした。

ここから広尾へは幾つかのルートがありますが、来た道で戻ります。
ライトアップされたレインボーブリッジがとても綺麗で、撮影せずに通り過ぎることはできない。

待ち合わせ時間に遅れること無く鮨 心白(しんぱく)@広尾(ホームページ)、恵比寿、広尾、白金高輪のいずれからも徒歩15分ほどです。
三十代前半の新進気鋭な店主さんは有名な鮨屋で修業されてから独立して2年目、今回は10月上旬での予約(約4ヶ月待ち)、次はいつ空いていますかと訪ねると「6月以降」とのこと。
それでも直前のキャンセルがあるので、連絡すればたまたま空いている日もあるらしい。

今夜は10人で貸切の会に友達からのお声掛けをいただき2名で参加、心から感謝しています。
7時から23時半過ぎまでの一本勝負、事前情報だと料理が20品以上出されてから、お鮨が1人前ほど、日本酒は貴重銘柄が多いとのこと。
ということで、終電が早い私は食事代に加えて宿泊代も必要、それでもこの値段は想像すらできないほど安かったです。

客席には既に人数分の箸やコップが用意され、つけ場まで続く一体感のあるテーブルに先ずは圧倒されます。
料理をされるときは白木の上でそのままか、小さめのまな板を用意されていました。
一通り自己紹介が終わり、「じゃあ、ボクも」とノリのいい店主さんからもご挨拶をいただきました。

日本酒リストを見てみると値段は一切書かれておらず、聞いた話では40都道府県、1県に複数蔵の品揃えとのこと。
それでも伊予賀儀屋だけが数種類用意されているので、料理の方向性は自ずと分かります。
日本酒からいっても良かったのですが、6種類そろっていた地ビールからCOEDOを、梅酒やフレッシュジュースもあります。

殆どの料理は店主さんの創作なので、名前を付けてない料理が多く、食材の名前と料理名だけで提供されます。
一品目はクエ料理、炊き出したクエをクエの出汁に浸け、ナメコ、レンコン、エンドウ、そして揚げたクエのうろこを加えています。
と説明があったので分かりますが、こんなに美味しいクエ料理を食べたことがありません。

日本酒はリストを探すよりも「何かありますか」とお声掛けしてお任せでお願いしました。
1杯目は風の森 Petit 純米吟醸 無濾過無加水 生酒、「ラベルが何種類かあるんですよ」と言いながら、ごく自然に出されました。
飲ませるコップの形状が変わっていて、フレッシュなお酒を飲むのにぴったりのグラス、もちろん熱燗用のお猪口も用意されています。

蒸し牡蠣、産地を含めて牡蠣の説明がありましたが、ふんわりとした牡蠣の香りに包まれては、覚えていられるはずはありません。
合わせるお酒は牡蠣専用に選んだ一杯、ここまで料理と日本酒が合うのは、身震いさえします。

続けて魚料理、既にサクとして捌いてある魚を、頃合いを見計らってネタ箱から取り出し、一品ずつ飾り包丁を施してから、一人前づつ切り分けます。
ある魚は生で、ある魚は焼いて、食べたことのない食材はありませんでしたが、それは食材名を聞いていたから分かる話。
魚以外にも神経締めした生ダコやヤリイカの耳もあり、「今日は特別に」と30日熟成の和牛タンなんてのも。

逆に、ブラインドで食べて食材を当てられるのは山葵だけ、そのくらい「味わい、食感」が全く違います。
とは言え、山葵は真妻(まづま)系と実生(みしょう)系があると言うことを今夜初めて知りました。
ナメタガレイの子、エンガワ煮付け。
料理の美味しさも大切だけど、器の綺麗さも大切、器は基本的に全員が異なっています。
ぐい呑みを変える店はたまに見かけますが、お皿を変える店は初めて、この和を楽しむ、和と遊ぶ気心が美味しい料理を忘れられない料理に変えていきます。

悦 凱陣 無濾過 純米吟醸酒。
日本酒は冷やとか燗付けとか、料理に合わせながら、空気に馴染ませながら次々と。
一升瓶を空けて、とか、同じ銘柄(蔵元)を延々と、も全く問題ないのですが、今日は無秩序とも追われるラインナップ。

真鱈の茶碗蒸し、真鱈出汁に白子と身を入れ、ちぢみホウレンソウ沈め、菊芋と牛乳のソースを欠け、黒胡椒とピンクペッパーを散らし。
ここまで20品程度出され、そろそろお鮨にいきますよ、の合図のような暖かい料理。
一品たりとも手を抜かず、全球剛速球ですが全く味に飽きません。

もちろん、飲んで食べているだけではお店を貸切にした意味がありません。
マスターとの話も楽しいし、周りの人との会話も途切れることがありません。

今治のブリの煮付け、桜島大根、金時人参。
この料理を煮物と言われても、これまで食べた煮物は何だったのかと思い出せなくなります。
お鮨に入る前にいろいろと確認されましたが、まま、よく分かっていないのでお任せで。

先ずはお客さん一人一人の前に御影石の寿司台が置かれ、お鮨が一貫づつ、握られます。
1貫目はアジ、単なるアジでは無く色々と仕事がされています。
やっと鮨屋らしくなってきましたが、既に時計は23時を回っていますので、二次会に鮨屋に来た、みたいな。

その後、長万部の北寄貝、タチウオ、車海老、鯖の棒寿司、ホタテとウニの軍艦巻き、玉と。
刺身もそうですが、お鮨は温度変化に敏感ですので、あまりにも美味しそうに見えたお鮨は写真を撮り忘れています。
白身魚には煮キリが引かれていて、そのまま食べる江戸前寿司(で合ってますかね

最後に甘鯛が握られて、心ゆくまで楽しみました。
その後もお願いできたみたいですが、既に日付が変わってしまったので、今夜はここまで。
ご馳走様でした、ああ、持つべきものは友だな。
