
所用を済ませるべく午後出社、思いのほか早く所用が済んでしまい、さて、どうするか。
朝営業が始まった恵比寿の中華そば屋に行こうかと思ったけど、7時9時なのか、せめて10時までやっててよ。
ま、下を向いて毒づいていても何も変わらないから、自分の人生は自分で楽しくするか。

東京急行電鉄池上線蓮沼駅の上り改札口を出たら、そのまま駅に寄り添うように左手に曲がっていくと、徒歩一分で麺処にそう@蓮沼(大田区東矢口)。
2016/07/20オープン、花道@野方の修業時代に花田@池袋、きなり駒込の店主と「同期」とのこと。
お店には開店30分前に着きましたが誰も待っておらず、一番客を避けるためコンビニでクールダウンし、開店5分前に戻ると先客一人、安心して二番目に入店しました。

店内に入ると正面に券売機、右手にカウンター6席、その先に厨房。
メニューは濃縮煮干し醤油と煮干しつけ麺の二種類のみ絞られています。
トッピングはメンマ、チャーシュー、辛み、サイドメニューに白ごはん、TKG、そして瓶ビール。
空いている席に座り、カウンター台に食券を置きます。
卓上には酢、ブラックペッパー、一味唐辛子が用意されていて、どれで味変するか、思いを巡らせます。
目の前では店主さんが孤軍奮闘して調理されていて、お冷やを飲みながらラーメンの出来上がりを待ちます。

少し待って濃縮煮干し醤油750円。
ネット情報では「スープはかなりビター」と紹介されていましたが、脂は最低限に感じ、程よく苦味やエグ味を残し、毎日食べても味が違う楽しいスープです。
もちろん、ベースの鶏清湯スープのブレも合わせて楽しめます。

使用している麺は、花道や花田の流れから考えると三河屋製麺しか考えられず、ジャストな茹で加減の平打中太麺。
煮干しスープなんかに全く負けていない。
脇役かと思ったチャーシューは、トロリとした食感でかなりクオリティが高く、メンマ、刻みタマネギ、岩海苔。

卓上には煮干しスープにはおよそ合わないと思われる一味唐辛子粉が、東京近郊チェーン店で使われている壷に用意されています。
使うお客さんっているのかなぁ、と、かなり多めの三サジほど入れてみました。
全体を攪拌して飲んでみると、お互いの味を全く邪魔せずに旨味と辛味が同時に味わえ、思わずニンマリとする美味しさ。
スルッと食べてご馳走様でした。

博多風龍蒲田店が2016/4/30に閉店して、居抜きで博多風龍インスパイアが入ったらしい、な事前情報が入ってきたのは一年くらい前だったか。
自身で確認せずに他人の情報を鵜呑みにする、食べ歩きで絶対にやってはいけないことやってしまい。でも、友達に気づかされて助けられました。
2016/5/3にオープンした博多豚骨弐玉無料 かえだま 蒲田店@蒲田(大田区西蒲田)、(博多風龍が)閉店してたった3日でオープン、それなりに話が出来ていたのかも知れません。

店先の券売機を見るととんこつラーメン550円、黒マー油とんこつラーメン600円、辛味噌とんこつラーメン650円の三種類で、開店した当時の博多風龍と値段が同じ。実は券売機も同一。
※現在の博多風龍では、それぞれ580円、630円、680円です。
トッピングはチャーシュー、たまご、ねぎ、きくらげ、のり、もやし。サイドメニューにはライスと明太子ご飯、ビールもあります。
かなりお得になる全部乗せメニューも用意されていますが、博多豚骨ラーメンですからね。

店内は前店の全くの居抜きで、固定椅子カウンター10席と1席、卓上の調味料は前店の容器を流用していて、おろしニンニク、鷹の爪、紅生姜、辛子高菜、白胡椒、白胡麻、ラーメンタレ。
替え玉は二玉まで無料で、半玉にも対応しています。
麺の茹で加減は、こなおとし、はりがね、ばりかた、かた、ふつう、やわ、ばりやわ、と7段階。
※現在の風龍では「バリカタ」「かた」「ふつう」「やわ」の4段階。

席に着いて居住まいを正しているととんこつラーメン550円、茹で加減はふつう、風龍で辛味噌ラーメンの提供に使われている黒丼。
白味を抑え、程よく乳化した豚骨スープには浅いながらもコクがあり、とても美味しい。
熱さも程々で飲みやすく麺にもよく馴染み、キメの細かさからセントラルキッチンではないと推測しましたが、じゃあどこで炊いているんだと言う話。

極細麺は博多風龍が菅野製麺所に対してサッボロ製麺、開店当時から製麺所を替えたそうですが、ネット情報ではその辺の裏は取れていません。
まあ、スープを替えたのだから麺を替えるのは自然の流れで、個人的な好みで、こちらの麺の方がずっと美味しく感じます。
チャーシューは博多豚骨ラーメン伝統の硬くて小さいヤツではなく、レアチャーシューまではいかないけれども、大きめでしっとりさを感じる仕上がり。

替え玉二玉まで無料だから替え玉しないと食べた気にならないということはないので、替え玉はせず、紅生姜と辛子高菜で味変します。
容器は風龍の流用ですが中身は別物で、辛子高菜は葉より茎が多く辛さ控えめ、紅生姜は辛さ強め、より博多ラーメンに近づいた印象です。
スルッと食べてご馳走様でした。

開店ダッシュが全てと言われる都内のラーメンシーン、何とかセカンドネームを探し、キャッチなメニューを用意して、それでも半年勝負なのに。
ベタなネームで誰の目も惹かず、なんたらランキングや、とんでもグルメサイトの評価など、考えたことも無いだろう。
絶滅危惧種の「羊の皮を被った狼」な店、隣のせい家、向かいの吟家、より高めの値段設定であっても、一人勝ちの様相です。
ここまでの生い立ちも気になるし、これからの動きも気になります。
本物の味が分かる客向けの店が蒲田には多いな。

青葉台駅から真北に歩くこと数分、二つ目の信号を右に曲がって緩やかに上ると横浜ラーメン北村家@青葉台(横浜市青葉区青葉台)、左に曲がって下るとらーめん まる玉 横浜 青葉台店。
2017/6/30オープン、店主さんは武蔵家日吉店出身ですので、(ちょっと寄り道していますが)本物の家系ラーメン屋。
本物の家系ラーメン屋らしく店も周りはガラス張りで、お客さんの有無どころか顔までしっかり分かります。

店先に貼り出されたラーメンの写真、醤油味のみ、麺量増量やライスは有料、、、つけ麺はあります。
11時から21時までの通し営業、今月一杯は無休で様子を見て、来月から定休日を設けるとのこと。
店内に入ると厨房を囲むカウンター10席のみ、本物の家系ラーメン屋はテーブルは置かない。

右手の券売機で食券を買い、空いているカウンター席に座ります。
あと二席はおけそうなほどゆったりとした席間、卓上にはおろし生姜、おろしニンニク、豆板醤 、お酢、胡椒、白胡麻。キュウリの漬物。
先ずは生ビールで個人的に開店おめでとうのお祝い、付き出しはありませんので、小鉢をもらって、卓上のキュウリを摘まみます。
「いやいや、ビール飲むならつまみ、ですよね。ラーメンに手一杯でキャベチャーまで手が回らないんです。」
「いやいや、先ずはラーメンをしっかり作って下さい」と超上から目線で答えてしまった、、、(汗

程なくしてラーメン(並)680円、ハウザーなら柔らかめ。
華やさを抑えた端正な麺相、板海苔三枚、チャーシュー、茹でほうれん草ではありますが、薬味ネギはスープに沈められ、鶏油は豚骨スープに下敷きされています。
麺を勢いよく持ち上げて頂くと、酒井製麺の短尺平打中細麺、クラシカルでありながらトレンド寄り。
平打ちの透き通る感じと、芯まで熱い味わいが素晴らしく、二口、三口と食べてしまいます。

いつかは本物の豚骨醤油スープを目指す、その一歩目となる初々しい味わい。
調理器具がまだまだ水に馴染んでいないようですが、目指す味だけはしっかりと見据えて、歩みは一杯、一杯。
美味しいですねぇ、実に美味しい。

麺を半分以上食べたところで味変のお楽しみタイム、味変なんてしなくても十分美味しいのですが、それでも味変してしまうラヲタの性。
豆板醤は酸味を抑えたタイプ、おろし生姜は普通のヤツ、明日は仕事なのでおろしニンニクは未確認。
スルッと食べてご馳走様でした。

食べやすくて安く、ライスも無料で食べられる家系ラーメンも美味しいと思いますが、その祖となる味わい家系ラーメン屋もこうやって開店して、今のラーメン好きは色々と食べられて幸せですね。
もっと尖った家系ラーメンの登場を、願ってやみません。