
お昼は、Japanese UDON noodle lab 麺屋 坂本01@大森へ。
今日から販売開始の限定メニュー狙いで伺うと、あっさり売り切れ。
なんですかねぇー、この持ってない感。
玉天を食べるつもりがボタン押し間違い、良くあるので脱力感なし。

椅子が用意されたので、入り口から店内を覗き込んで、席が空いていたら入るスタイル。
満席と分かったら、外で待っていて、1人出てきたら1人入る感じ。
たまたま店長さんの目の前の席に座れ、誰が聞いているか分からない満席の店内で、四方山話。
ランチョンマットがクリスマス仕様になっていて、なんだか良い感じです。

「天ぷらが揚がるまでの間に、どうぞ」と限定メニューの試食に預かりました。
ありがとうございます。
まま、サービスしてもらったんだから「美味しいです」だけ応えておけば良いのですが。
お汁から立ち上がる煮干し(いりこ)の香りをかき消すような、背脂の香り。
正規料金の一杯とは盛り付けが異なりますが、こーゆーのもありますよ的な味付けかな。

少し待って、鶏天うどん(温)550円。
うどん出汁をうどん出汁だけ、細麺を細麺だけで評価すると物足りない感がありますが。
合わせると相性という係数が掛かり、化学の力に頼らない煮干し出汁のうどん汁、田村製麺の細麺がとても美味しくいただけます。
相性ってどうやって想像するのだろうか、熟練の職人であれば、計算なのだろうか。

全体的に振り掛けられている山椒、食べ始めた頃は斬新に感じていたけど、今はあることが当たり前の美味しさ。
天ぷらの鳥のささみは二羽分かと思うほど大きく、食べにくいかと食べ始めると、隠し包丁が入っていて、身が分かれやすい。
他はおろしと九条ネギのみ、うどん汁への相性も驚くほど合う。

せっかく卓上に用意してあるのだから、使ってみました七味唐辛子。
山椒が全体にすっかり馴染んでから掛けてみましたが、これはこれで面白い味わい。
美味しくいただき、ご馳走様でした。

夜は、らぁ麺 くろ渦@新宿三丁目7-8(公式ツイッター)へ。
イングス系列の新ブランドとして末廣亭前に、2019/11/22大安吉日にオープン。
イングスのホームページを見ると、「春道」と「流川」も掲載されていますが、両店は既に独立されています。
独立はされていますが、系列店という扱いにして、一緒に掲載されているとのこと。

11/22,23の二日間は全メニューが先着300名一杯500円、全メニューと言っても、醤油らぁ麺、つけ麺、のどぐろそばの3種類。
開店二日間の500円サービスはイングス系列の慣習のようです。
営業時間は11:30-23:00の通し営業です。
しかしして、はやし田も開店直後は通し営業でしたから、「当面は、様子を見て」なのでは無いでしょうか。

メニューはらぁ麺として醤油らぁ麺800円、のどぐろそば1,000円。
つけ麺としてつけ麺850円。
ご飯物やサイドメニューは未だラインナップされていません。

店内は入ってすぐに4人掛けテーブル、奥に厨房を囲むL字カウンター9席と2席、計15席。
イングス系の慣習に従って、卓上に調味料の類いは用意されていません。
お冷やのポットとコップはカウンター台に、用意されています。

ラーメンが出来上がるまで、カウンター台に貼られた「このままコピペすれば、ブログやSNSへの投稿が出来上がり」の説明書きを読みます。
のどぐろそば、はやし田ではのどぐろ煮干でしたが、こちらでは身付きのアラから出汁を取ったそうです。
「のどぐろを使った」と書いてあれば、それが煮干しかアラか、それ以外かは確かめずに「のどぐろ!」と盛り上がり、煮干じゃなくてアラからだよと書いてあれば、「のどぐろのアラ!」と盛り上がる。
なんだかなー、個人的にはのどぐろのアラ出汁とそれ以外の下支えするスープの割合の方が気になるよ。

少し待って醤油らぁ麺800円、開店記念で500円。
スープの構成ははやし田と同じ、大山どりと鴨出汁の割合は変わっていますが、アレンジ(ブレ)の範囲とも言えます。
より美味しくはもちろん、より特徴的に、より独創的な味わいに。
醤油たれも変えていて、こちらは日本一生揚げ醤油。
ラーメン好きにはミミタコですが、一応説明しておくと、日本一生揚げ醤油とは「日本一の生揚げ醤油」の事ではありません。
株式会社岡直三郎商店が製造販売する醤油のブランド名が「日本一しょうゆ」、日本一しょうゆのラインナップの一つが「生揚(きあ)げ醤油」。
生揚げなので加熱処理をしていない、日本酒的に言えば火入れしていない、つまり酵母が生きています。
どちらかというと、酵母を生かし、酵母の香りを生かした醤油になります。
日本酒の生酒(厳密には違う)は燗せずにそのまま冷やで飲むのが美味しく(個人差があります)、生揚げ醤油もそのまま使うのが一番美味しい。
それでも仕事をしてしまうのが日本人の性、生酒を燗付けしたり、熟成させたりする楽しみ方があるように、生揚げ醤油であってもたれとして熱いスープに合わせてしまう。
この醤油たれは、手入れの行き届いた日本刀の様に「きれ」ます。
人間の味覚は舌に7割、喉に3割ありますが、喉でスープの味を感じられないほどきれます(あくまでも印象です)。
そのきれこそが素晴らしい味わいなのですので、食べ手によっては「軽い」「薄い」と感じてしまうようです。

細麺は菅野製麺所から変わっていませんが、ブームに乗って(笑)タピオカ粉を練り込んでいます。
舌触りが滑らかで味わい豊か、滑るように舌を、喉を過ぎていきます。
この滑らかさも醤油たれのきれを後押ししていますが、タピオカって芋だしデンプンなんだよね。カロリー、高くない?
トッピングは豚肩ロースレアチャーシュー(説明では「ホエー豚」)、低温調理した鶏胸肉チャーシュー、茹で青菜、黒なると。

続けて、つけ麺850円、開店記念で500円。
いわゆる「昆布水つけ麺」、いったん茹で上げた麺を冷水で締め、昆布水を張った丼に麺を折りたたみます。
麺の上にはらぁ麺と同じ、豚肩ロースレアチャーシュー(説明では「ホエー豚」)、低温調理した鶏胸肉チャーシュー、茹で青菜、黒なると。ネギはつけ汁に移してあります。
つけ汁は鰹節の一番出汁に、小切りしたチャーシューと、細切りメンマを沈めてあります。

タピオカ粉を練り込んだ平打中細麺を手繰ってつけ汁に浸け、食べてみるとツルッと滑るように喉を駆け抜けていきます。
これまで幾つかのラーメン店で昆布水つけ麺を食べてきましたが、昆布の種類、粘度、合わせるつけ汁で結構味わいが変わり、こちらの味わいはとても好み。
ドロッとしたつけ麺が席巻してる現代のつけ麺シーンに一筋の光、美味しいですねえ。
酸味を足してみたいなぁ、辛味を振ってみたいなぁと考えている内に麺を食べ終わってしまいます。

つけ麺は(ざる蕎麦を模して)、残ったつけ汁を温かい割スープで割って飲むのが楽しみです。
昆布水つけ麺は、割スープでは無く、残った昆布水でつけ汁を割ることが多く、こちらでもそれを勧めていますが、別に割スープも用意されています。
どれどれとお願いすると、鯖節出汁の割スープで割って下さり、これがまた美味しい。
何を持って最高に美味しいと言うのか分からないし、今日の最高は明日の最高とは違いますし。
スルッと食べてご馳走様でした。
