
念願のお休み、なにはなくとも写真撮影を。
道すがらのどこにでもあるようでどこにもない木々や花木を撮ることが、とても楽しい。

CANON EOS RP+RF24-240mm F4-6.3 IS USM / 240mm / FV (F6.3 1/320 0EV ISO400) / Auto
一輪だけ咲く赤い薔薇
咲き遅れたのか、早咲きなのか。

一通り写真を撮っていたらお腹が空いたので、つい最近オープンしたラーメン店へ。
むむ、やってないじゃん。
ラーメンの神様に見放されてますな。

んじゃ仕方ないと、帰りすがら見つけた台湾料理系の中華料理 福隆@伊勢原市板戸へ。
店舗が面した道路は滅多に通らないので、店舗の存在自体を知りませんでした。
軽く調べると2017年には営業されていたようです。

営業時間は11:00-14:30 17:00-24:00、定休日は不明です。
店先にはお弁当メニューが貼り出されています。

店内は広めで、テーブル席は結構埋まっています。
窓を向いたカウンター5席、テーブルは2人掛けが2卓、4人掛けが8卓、小上がりも用意されています。
お一人様ですので、そっとカウンター席へ座ります。

メニューは他台湾料理系と酷似ながら、微妙に値段と料理が違っています。
台湾ラーメン748円、塩ラーメン715円、醤油ラーメン660円、激辛台湾ラーメン748円、
豚骨台湾ラーメン748円、豚骨ラーメン748円、叉焼ラーメン858円、麻婆麺858円、角煮ラーメン968円、
ネギラーメン748円、ザーサイと豚肉ラーメン858円、サンラーメン880円など。

五目焼きそば770円、焼きそば770円、五目バリそば770円。
チャーハンは炒飯660円、カニ炒飯858円、キムチ炒飯858円など。
「炒飯は半分や小はできますか?」「半分はありまえん、少なめは値段は変わらないけどできます」
「それでは少なめでお願いします」「食べ切れなかったら、お持ち帰り、できます」

卓上には辣油、酢、醤油、白胡椒。
店内は半分ほど埋まっていて、後客はぽつぽつといったところ。

ラーメンの出来上がりを待っていると、先にキムチ炒飯858円。
調理の様子が分かるのであれば、ラーメンがすぐに来そうなら食べずに待っているところですが。
お腹が空いたので、先に食べます。

ステンレスのスプーンで頂く炒飯、キムチチャーハン。
キムチは白菜だけで、炒飯に合わせる前に刻んであり、ご飯と良く馴染んでとても美味しい。

程なくして、五目バリそば770円。
この程度の麺相では驚かなくなりましたが、フォークが付いてこないし、辛子はチューブ辛子が斬新。
揚げ麺に餡を掛けてあるけど、餡が少なめで麺をそのままで食べざるを得ないかも。

野菜がシャキシャキでイイ感じですな。
青菜や人参、白菜とかたっぷりで、このまま野菜だけ食べてもいいと思えるほど。

むきえびを探すと、三つ、四つ入っていてラッキー。
味はぎりぎり海老の味、だがこれがいい。

揚げ麺は麺と麺の間が空いているので量が多く見えますが、実際に量が多い。
まま、台湾料理系の料理は量が多いので、分かっていたけど実際に多いと嬉しい。

途中からカラシを合わせます。
こちらのカラシはチューブからし、豊かな風味、ピリッとした辛味。

玉子スープは炒飯と焼きそばの両方に付いてくるので、二つ。
熱々ってことはないけど、炒飯にも焼きそばにもよく合います。

量が多かったけど、だからとって残すわけにはいかない。
スルッと食べて、ご馳走様でした。

暗くなって、横浜へ。
「友達が美味しかった、って言ってたので、連れてって」と予約して伺った、鮨 七海 (ナノウミ)。
横浜駅西口至近、駅のこんな近くにこんな素敵な鮨屋があるのを知りませんでした。

店舗は飲食店ビルの地下2階。
エレベーターで最下位に向かい、ドアを出ると左側に暖簾が掛けられています。

店内はカウンター11席と半個室多数、広めの店舗を仕切る花板はこの道30年の大ベテラン。
メニューはコースのみ、ランチ、ディナー、共に松竹梅と揃っています。
鮨屋と天ぷら屋と鉄板焼屋はカウンターに限る、が持論の私には、個室限定メニューは初めから選択外。
今夜は【飲み放題付き25品】おまかせ握りコース≪厳選【極上雲丹】の食べ比べ付き≫18,800円を予約。
別途、席料とサービス料がかかります。

乾杯は、アサヒ プレミアム生ビール熟撰。
今夜は横浜で2人お疲れ様会、熟撰のなんと美味しいことよ。

先ずは旬菜3点盛り、予約時間に合わせて調理されているようで、早めに運ばれてきて嬉しい。
ツルムラサキ、万願寺唐辛子、桜えびのお浸し。
愛媛県産カンパチ、甘夏、ゴマダレ
枝豆のお豆腐。
お刺身を醤油で食べずに塩で食べたことはあるけど、甘夏は初めて。
同じ時期に旬を迎える食材だから、相性が良くて当たり前に美味しい。

一口吸い物として、シジミの一番出汁。
旨味しか感じないお出汁、冷たい旬菜にも合うのは、なぜなんだろうか。

さて、日本酒。
飲み放題には5種類の日本酒が組み込まれているので、美味しい順にいただきます。
愛知の蔵元である萬乗醸造が醸す「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」 純米大吟醸 山田錦 EAU DU DESIR R5BY。
ちなみに、EAU DU DESIR(オウ・ド・デジール)とは希望の水の意味。

お冷やを頂くと、氷が球体でなんかいい感じ。
立方体の氷に比べて溶けるのが遅いそうですけど、先に水を飲んでしまいそう。

季節のオススメとして、宮城県産のメジマグロ。
マグロは山葵醤油でいただきます。
小さい花が連なっているのは花穂(かすい)と呼ばれ、紫蘇の場合は花穂紫蘇(はなほじそ)と読みます。

ここでゲタが用意され、握りが始まります。
ゲタと言っても台状の陶器製で、女房の前に置かれたのと微妙に風合いが違います。
訊けば陶芸家の一点物であり、割れたら補充できないので、大切に洗っているとのこと。
結構な重さということもあってカウンター席専用、テーブル席には使っていないとのこと。

握りの一貫目は、青森県産アカイカ。
キュッと酢橘を絞り、サッと藻塩を振ってあります。

かつてないハイペースで日本酒が空く、飲み放題で良かった。
福井の蔵元である毛利酒造合が醸す「紗利 五割諸白(しゃり ごわりもろはく)」純米大吟醸 R5BY。
紗利はシャリ、お寿司のご飯に掛けてるとかないとか。

シマアジ
皮目が横を向いたネタは初めて、サッと引かれた醤油が絶妙。
シャリはコシヒカリ、柔らかめに赤酢を合わせています。

対馬のクエ
ネットリとした相変わらずの食感の先が、とても心好い。

地下2階ということと関係するのか、日本酒の進みが異常に早い。
山形の蔵元である酒田酒造が醸す「上喜元(じょうきげん)」純米吟醸酒 R5BY。
飲み放題なので何杯飲んでもいいとはいえ、飲める量には限度があるし。

長崎のマグロ
いわゆる赤身、少なめのシャリにとてもよく合います。
シャリの量はランチは多め、ディナーは少なめに調整されているそうです。
カウンターであれば、食べている感じに合わせても調整されているとのこと。

宮城の子持ちのシャコ
初めていただく子持ちシャコ、口の中が小さい命でいっぱいになります。
若いお客さんの場合はシャコを知らない場合も多いため、コースのネタを変えることもあるそうです。

宮城県サワラ、味噌幽庵焼き。
サワラが美味しいのはもちろんですが、添えられた料理がよく分からない。
訊くと、「のし梅なると」とのことで、花板さんのオリジナルとのこと。
青梅の味わい、季節ですねぇ。

続けての日本酒。
宮城の蔵元である平孝酒造が醸す「日高見 弥助 (ひたかみ よすけ)」芳醇辛口純米吟醸 R5BY。

千葉県銚子産の金目鯛
シマアジ同様、皮目が横向きのネタ、ちょっとしたことでも味わいの幅が広がる。

北海道産ツブ貝
柔らかい部位だけ切り取ったネタではなく、先から最後まで一匹分のネタ。
柔らかさと固さが楽しめ、独特の旨味も楽しめます。

本マグロの大トロ。
逃げるように溶ける大トロ、筆舌につくしがたく。

ここでワイン。
お店が薦めてこない限り寿司屋でワインは飲まない私ですが、
「ねぇ、ワインが飲みたいわ」とならば、断る理由は何もありません(飲み放題の範囲で)。
せっかくなので、赤と白をお願いして、飲み比べも楽しみます。

ミッシェル リンチ ブラン フランス 白 2022
グローズ・エルミタージュ・ルージュ・メゾン・レ・アレキサンドラン フランス 赤 2021

鹿児島のクルマエビ
ワインを味見している間を待って下さっての、握り。
蒸し焼きされたクルマエビの美味しさは、ネタの一、二をマグロと争う旨さ。

イクラマグロ
マグロの柵の端っこを何個かまとめて叩いてシャリに乗せ、イクラと万ネギをあしらってあります。

ちらし寿司にも似た逸品で、木匙で掬って味わうと、ワインに合う合う美味しさ。
白に合うので赤にも合わせたら、どちらでも合います。

ここで、極上雲丹の食べ比べ。
北海道の馬糞雲丹は海苔で巻かずに、塩だけで頂きます。

宮城県紫雲丹は、有明産の極上焼海苔を巻いて軍艦巻き仕立て。
風味の強い海苔を合わせるかどうかは、雲丹を味見して決めるそうです。
どちらの雲丹も極上の味わいながら、どうしても1つ選べといわれれたら、馬糞雲丹かな。

飲み放題のラストに抹茶ハイ。
抹茶は海苔を仕入れている乾物屋から仕入れているとのことで、苦味と深みと僅かな甘味の心好い味わい。
飲み放題は2時間で終わりですので、その後は別料金で飲み続けることもできます。
次が入っていないので、どうぞごゆっくりと勧められましたが。
悲しいかな、身も心もほぼほぼ満たされているのだよ。

真鯛とそら豆の紀州蒸し。
お店の数だけある茶碗蒸し、今夜は器の底に梅を忍ばせた紀州蒸し。
梅の酸味が良い感じですなあ。

香の物として、べったら漬け
魚の刺身の様に提供前に切り分けられ、しっとりさとサクッとした食感と。

煮穴子
何が江戸前で、何が江戸前では無いの境が曖昧な時代ではありますが。
最後に穴子が握られれば、江戸前寿司。

巻物として、干瓢巻き。
干瓢は需要が減り、調理に手間も掛かることから、楽しめる機会がめっきり減りました。
こんなに美味しいのに。

玉子焼き
表面の砂糖をバーナーで炙ってキャラメリゼして。
玉子焼きの柔らかさと、キャラメリゼの歯応えがとても楽しい。

赤だし
もずくと豆腐を合わせて、シンプルながら十分な美味しさ。

甘味はわらび餅
店内を見渡すと、半個室のテーブル席もぼちぼち埋まっていて、横浜の人はいい店をよく知っていますね。
美味しいお寿司、美味しい料理、美味しい日本酒をご馳走様でした。