/中華料理 春来@白金高輪(港区三田)にてワンタンメン/肉の頂 川崎店にて肉の玉手箱/
まだまだ紫陽花は咲いているけど、花によっては枯れ始めています。
花の命は短くて、とは昔から言われているけど。
咲き始めるまではあんなに盛り上がっていたので、咲くと急に冷めてしまうのはどうなんだろうか。
お昼は、中華料理 春来@白金高輪(港区三田)へ。
少しずつ、僅かずつ、店先の暖簾が掠れていきます。
私が通えている間、無事に掛けられているといいな。
改めて考えてみると、いわゆるラーメンを頂いていませんでした。
いつかはラーメンを頂くとして、今日はラーメンにワンタンをトッピングしたメニューにしようか。
ワンタンはワンタンスープの事かもしれないから、間違えずにお願いしないと。
今日の、若い方の女性店員さん。
お客さんは3人組が2組、後から来店されたのも3人組。
程なくして、ワンタンメン800円。
トッピングはワンタンが数個、チャーシュー、なるとがふたつ、細切りメンマ。
ワンタンは皮を楽しむワンタンと、具を楽しむワンタンがあるけど、どちらのワンタンなのかな。
大黒屋の細麺、今日は柔らか仕上げで、とても美味しい。
これまでの訪問の中で、他のお客さんからのメンカタメを聞いたことがありません。
メンカタメを受け付けていないのか、メンカタメ好きはこの店に来ないのか。
チャーシューは煮豚タイプ、味わいより存在重視の仕上がり。
肉そばのチャーシューとは違うので、常に違うのか、日によって仕上がりが変わるのかは分かりません。
どちらのタイプもスープによく合ってとても美味しい。
さて、ワンタン。
きしめんの倍ほどの幅に、薄さはラーメンの麺並み、つるんとして美味しい。
このワンタンは、都内の何軒かで楽しめる「いったんもめん」に似ています。
全く異なる発想から生まれたのか、どちらがどちらかを真似たのかは、分かりません。
幅広の皮だけでは無く、二つ折りされた皮もトッピングされています。
折り畳まれた皮には、挽肉の具が包まれているのと、皮だけのがあります。
逆に言うと、四角い皮で具を包んだワンタンはひとつも入っていません。
この店の歴史を考えるに、こちらのワンタンは初めっからこの形状なのではないだろうか。
ググると、ワンタンは具有りから始まったようです。
点心だからなのかな、餃子とはどこが違うのかな。
そんなことは常識なのだろう、非常識でスミマセン。
今日のスープはいつにも増して濃い味わいで、途中、白胡椒を振って飲みます。
スルッと食べて、ご馳走さまでした。
随分と顔を見ていない飲み友から「最近どう?」とLINEがピロリンときましてね。
まあ、それはつまり、飲みませんか?と言うお誘いなわけで。
行ってみたい店があるんだけど、との口実を真に受けて、川崎駅東口の繁華街へ。
夜は、肉の頂 川崎店へ。
19時待ち合わせでは、まだまだ外は明るいですね。
明るいウチから飲むことをことさら嬉しがったり、背徳感を感じたの頃が懐かしい。
お店は飲食店ビルの3階、階段とエレベーターがあるので、エレベーターで。
卸問屋直営店とあり、それだけでありがたるお客さんも多いことでしょう。
入口に田村牛と書かれていて、たじまとふりがなが振られています。
この店で田村牛が食べられるとは思えませんが、さらに上の牛肉を食べられるなんて。
店内はワンフロアー、小上がりには天井からの仕切りカーテンもあります。
小上がりといっても足が降ろせるタイプ、コタツタイプと言う言い方は、現代でも通用するのかな。
アラカルトとコースがあり、話し中心ですからコースを。
豪華宴会コース◆和牛炙りユッケやホルモン盛り合わせなどが含まれたおすすめプラン8,800円。
2時間飲み放題がセットされていて、飲物はタブレットでオーダーします。
まずは生ビールで乾杯、今夜は川崎で二人お疲れ様会。
つもり話しを好きなだけ聞けて、嬉しい。
一品は、キムチとナムル盛り合わせ。
九谷焼に思える小皿に一人前ずつ盛り付けられ、突き出しにも似て先に頂きます。
辛さや熟成感は抑えめ、ひとつひとつを味わいながら楽しめるキムチなナムル。
量が少なくて食べやすく、店内の造作からは想像できない上品な味わい。
本日のサラダは、サンチェにワカメを和え、白髪ネギをあしらってから、軽く塩だれが掛けらています。
2人分が一皿に盛り付けられているのを取り分けてもらう楽しみは、他の店で楽しむことにしよう。
さっぱりしていて、とても美味しいサラダ。
おお、飲み友の審美眼に驚きつつ、どんな肉が頂けるのか、楽しみ。
軽く炙ってお召し上がりください、と、新鮮レバー焼き。
ほほう、最初の肉はレバーなのか。
かつては生でムシャムシャ食べていたけど、今は軽く炙る時代ですな。
コンロは店員さんが点けて下さいますが、初めっから弱火なのが気になところ。
って、つまる話しを聞いていたら焼き過ぎてしまう。
本当に旨いレバーは血の味がすると考えていて、いま、まさに、そのとき。
薬味やたれは要らなかったなぁ。
次は生肉に近い状態で頂ける、和牛炙りユッケ。
特製卵黄ソースでいただきます。
何か何でも生が一番旨いと考えていた若い頃なら、炙らないで、と心の中で呟いていただろう。
今の私は料理に美味しさを求めていないので、この炙り牛肉がとても心好い。
ここで牛タン、今夜は上タン塩。
無地の板皿に盛り付けられ、2枚ずつなのでたれを付けないのと、レモン汁で楽しもうかと。
火加減を変えていないのに火力が強いですね。
なんだかなぁと弱火にしようとレバーを回そうとしたら、これ以上は弱火にできません。
よく見ると炭火、つまりガス火は炭に火をつけるだけで、炭に火が付けば、もう切ってしまってもいいんだ。
七輪だと色々と制約があるので、この形なら大丈夫ってことか。
ほぼ炭火焼きの牛タンの美味しさと言ったら、美味しさを求めていない私にもぐさっと刺さる美味しさ。
微かに移るガス臭さは皆無、炭の香りが牛タンをさらに美味しく焼き上げています。
日本酒は「日本酒」と書かれた銘柄しかありません。
うーん、田村牛の生産地である島根のお酒があると尚良し、なんだけどな。
熱燗ですから飲む頃には燗冷ましに近くなっていて、味わってみるとアルコールの味わいそのもの。
この味わいは、きょうかい2号酵母が採取された月桂冠の味わい。
最近ではすっかり飲まなくなってしまって、、、今度飲んでみよう。
合わせてお冷やも頂きます。
「多めに」とお願いしたら、ビールジョッキに並々と大盤振る舞い。
ここで、本日のメインイベント、飲み友さんがぜひ見たかった肉の玉手箱。
の前に、そこはかとなく焼き網を代えて下さいます。
高価ではないけど高級焼き肉店と、謳えばいいのに。
料理名は、特選和牛6点盛り、仕入れによって牛肉の銘柄や部位が変わるそうです。
今夜は鹿児島黒牛の特上カルビ、カイノミ、ササミ、八重山郷里牛の芯々、ランプ、カメノコ。
八重山郷里牛とは、八重山地方産まれ、父が母が但馬牛、32ヶ月齢以上で雌牛、のブランド牛。
それなりに牛肉は食べてきましたが、八重山郷里牛を頂くのは初めてです。
手前から順番に焼いていきますか。
それでは、八重山郷里牛カメノコ。
サシが控えめで殆どの脂を感じず、それでいてトロける様な食感はなんなのだろうか。
山葵は辛さ控えめで、これでも付けすぎではありません。
続いて、八重山郷里牛のランプ。
流石にランプは脂身だろうと焼いてみると、有名ブランド牛に負けず劣らぬ美味しさ。
まま、ブランド牛になる前の仔牛だからなぁ。
この夜の一番、八重山郷里牛の芯々。
シャトーブリアンが1番美味しい部位だと思っていたのは、シンシンを食べる前まで。
黙って食べる。
発しようとする言葉すら、美味しく感じる。
ここからは鹿児島黒牛、まずはササミから。
牛肉のササミはバラ肉の一部で、サシと赤身がバランス良く楽しめます。
こうして食べ比べると、脂の味わいの違いがよく分かります。
どちらも美味しいので、美味しさの違いってことですね。
次は、鹿児島黒牛のカイノミ。
玉手箱のお皿に大きさもあるかも知れませんが、一口大がちょうどいい心好さ。
最後に、鹿児島黒牛の特上カルビ。
カルビが一番脂を感じる食べ比べだなんて。
熱燗を飲み終わったので、今度は冷やで。
日本酒でいうところの「冷や」は常温ですが、それは江戸時代の話し。
令和の時代で冷やと言えば、冷蔵庫で冷してある日本酒。
希少な銘柄牛を堪能したあとは、軽く箸休めにハツ刺し。
ホルモンで箸休め出来るのか試してみましょうよとばかりに、自家製卵黄ソースと共に試します。
添えられた辛子は、土佐のゆずがらし。
牛肉の旨みを卵黄の旨味で切り、ハツの食感が楽しめます。
ゆずからしは辛さがそれほどでも無く、卵黄に合わせたハツを楽しむために探してきたかの様。
ここで一息入れるための箸休めが、全く休みになっていません。
ハツを楽しんだ頃合いを見計らって、ホルモン盛り合わせ。
今夜の組み合わせは 牛ホルモン、牛のツラミ、上ミノの3種類。
ホルモンはごく稀な店舗を除けば、牛の銘柄は指定出来ないそうです。
ま、その話は後日するとして、当たり前のように焼き網を代えてくださいます。
牛ホルモンを焼くと盛大に火が立ち上ります。
天井から延びるダクトで勢いよく煙を吸っていることもありますね。
真っ黒に炭ごと味わうのが私スタイル。
たれをたっぷり付けて頂くと、とっても美味しい。
あっという間に日本酒を飲み終わってしまったので、私は角ハイボール。
飲み友はレモンサワーを飲んでいましたが、ジョッキ、撮り忘れ。
焼肉を食べ終わったら、炭火ですからコンロに蓋をしてから、肉寿司が運ばれてきます。
牛肉の銘柄や部位を訊きそこなったのは、ガリがリンゴと聞こえたから。
レンコンとかダイコンとかザーサイをガリに仕立てて、楽しんだことはあります。
リンゴは初めて、コースの値段設定が間違ってませんか。
お寿司なので直に掴んで食べるところを、箸で掴んで食べる失態。
あっさりした酢飯に軽く炙った牛肉が良く合って、心好い。
〆の飯物は、冷麺。
だいぶお腹がいっぱいになってきたので、量が多かったらどうしようと構えてしまいます。
味の調整用に酢を用意してくださいますが、使いませんでした、
トッピングと言うか、彩りとしてカボスと紫蘇花穂。
牛肉の旨味で身体の中がいっぱいになっていて、美味しいことしか分からない麺とスープ。
本日のデザートは、パンナコッタのプリュレ。
冷麺で最後の隙間を埋めたはずでも、デザートはどこかに入ります。
量では無く質で勝負する焼肉を伝えるには、私の写真や言葉では全く足りません。
でもまあ、分かる人にだけ分かれば良いと言う焼き肉屋が、川崎に1軒くらいあってもいいでしょう。
美味しい焼き肉、美味しい肉寿司をご馳走様でした。
2024年06月12日
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仰るとおりです。
ただまあ、冷やと呼んでいた江戸時代と現代では「常温」の温度が違うとは思っています。
江戸時代は今よりずっと涼しかったことでしょう。
的外れだった上手く拾ってこそ江戸っ子、、って江戸っ子ではありませんでしたか。