
自宅最寄駅の駐輪場へバイク(原付)を停め、駅改札へ向かいながらホームを見やると、
多めの人が立ち尽くしている。
慌ててスマホを確認すると、人身事故で電車が止まっている。
月曜日から電車事故、なんて月曜日だ。

海老名から横浜へ、横浜から田町へ。
ぎゅうぎゅうかと思った道中はそうでもなく。
まだまだ万全ではない体調ながら、立ったり座ったのは大廻り。

仕事を定時で上がり、浜松町まで一駅乗って、アトレ竹芝タワー棟へ。
アトレってJR駅隣接のイメージだけど、他の29アトレと異なる、駅から歩くアトレ。

夜は、浜離宮を臨むウォーターフロントレストランSUD restaurantへ。
ゆりかもめ竹芝駅から徒歩4分、浜松町駅や大門駅から徒歩15分。
1954年創業の武蔵小金井の名店、「TERAKOYA」の姉妹店。
店名の「SUD」はフランス語の「南」、温かさや明るさ、開放的でポジティブな世界観を表しています。

早めに着いても臆せず名を告げると、バーカウンターが併設されたラウンジへ案内されます。
後30分あるので飲んで飲めないことは無いけど。

20K超え予想のフレンチの前に「何かを口にする」ことは、私の人生にはありません。
もちろん、こんな場所には中々来られないので、飲みたいお酒を飲むのもヘルプユアセルフ。

程なくして友人が現れ、テーブル席へ案内されます。
月曜と言うこともあるのか、店内は閑散としていますが、椅子とテーブルはちょっと多め近め。
しかしして、この手のフレンチレストランが久し振りなのも事実で、昨今ではこう言う感じなのだろう。

窓側の席に案内され、椅子とテーブルの間に立てば、後ろからすっと椅子を押して下さる。
たったそれだけで感動する人といるだろうな。

座った席からは東京スカイツリーか、ようくみれば見られなくもない。
全点灯のタイミングで撮れば綺麗なのだろうけど、写真よりワイン。

本日予約したのは【SUDディナーコース】食前酒込み全10品16,000円(税込)。
今時、2万円以下でフルコースと言われると、ちょっと身構えてしまします。
とは言え料理の美味しさ、楽しさはオンディッシュだけではなく、
飲み物、食べ物と飲み物の相性、お店の雰囲気、窓の外の風景、さらに誰と一緒にいるかがとても大切。
だからグルメインフルエンサーはストイックに1人で食べに行くのでしょう。

サービスからコースと飲み物(9割がフランスワイン)の説明を受けます。
食前酒はシャンパーニュかノンアルコールかを訊かれ、ノータイムでシャンパーニュ。
フレンチにシャンパーニュだとありきたりだなと思いつつ、まだ先は長いし。
銘柄を知りたかったのでボトルを撮らせてもらうと思っているウチに乾杯していて忘れてしまう。

今夜は竹芝で二人お疲れ様会。
単に美味しいだけではなく、コース料理の味の濃淡が伝わってくるような味わい。
シャンパーニュを飲み終わるまでグラスの底から途切れることなくペルルが立ち上がっています。
綺麗ですねー

アミューズは、東京シャモのリエットを詰め合わせたシュー生地。
そのまま手に取っていただいてお召し上がりくださいませ、と案内されます。

味わう間もなく溶けていく。

シグネチャープレート 〜東京ローカル〜 東京食材を一皿に散りばめて
東京ローカルと題し、東京産、主に伊豆七島産の食材を用いたアミューズをワンプレートにまとめて。
植物酵素のグリッシーニ、東京ビーフのパテ、都産葉唐辛子のアクセント、八丈島産メバチマグロと
発酵高原キャベツのプレッセ、都産キタアカリと島レモンのブルーテ、八丈島産アカハタのエスカベッシュ、
江戸甘味噌とフォアグラのムース。

そのひとつひとつが別々の味であるのに、
ひとつずつ味がつながっているのはなぜだろうか。

シャンパーニュが少し残っている時に、サービスが「何かお飲みになりますか」とタブレットを渡されます。
ワインリストと値頃感を見たいのをグッと堪え、友人にそのまま渡します。
「ハウスワインのペアリングでも良いし、気になったボトルがあればそれでもいいよ」と添えて。
私なら「ボルドーの赤を」と小学生でも言わない注文をするところ、
「ロワールの白を、1万円以下で」と淀みなく。

Quincy Vin Noble 2020(キンシー・ヴァン・ノーブル 2020)Sauvignon Blanc(ソーヴィニヨン・ブラン) フランス ロワール 2020 白。
Quincy(キンシー)とは、ロワール地方で最初にAOC認定された白ワイン産地(1936年)、フランス全体では2番目に古いAOC。
後で伝票を見て知りましたが、9,900円と随分と安い値付け、仕入れの3倍ってのは昔の話か。

旬の魚介類を使った冷製オードブル
西東京の養殖武蔵野アワビ、八丈島産の金目鯛、島タコなど。
中央にはブーケ仕立ての大島産の青パパイヤ、三宅島のパッションフルーツ、ビネバソースを掛けて。

食器が磁器製であるので、フォークとナイフがぶつかるとカチャカチャと気になって仕方ない。

ひとつめのパン。
当たり前のように厨房で焼き上げているのか、拘って仕入れているのか。

手でちぎるとさっと裂け、バターをたっぷり乗せていただきます。
パンは食べ終わったら、そっと二つ目を置いてくださいます。


バターを乗せている食器、なんともかわゆい。
トントンとたたくわけにもいかず、材質不明。

本日の温製オードブル
軽く炙ったニューカレドニア産の天使のエビ、豚足とアメリカンソースを合わせた黒ロケットを敷いてあります。

こんな一口サイズ、箸があれば一口で食べてしまうところ。
ナイフとフォークで切り分けて美味しくいただきます。

フォアグラを使った一皿
フォアグラのポアレ、下にはセロリのムース。

こちらには青ぶどうと新生姜を使いました。
ソースはグラスオビアンド。

〜スペシャリテ〜 黒トリュフのクリームポタージュ

クリームポタージュは絶品ではありましたが、
トリュフは卓上でスライスして欲しかったな。

旬魚を使用した本日のお魚料理
三宅島で取れた橙の果汁をマリネして焼き上げた、八丈島産赤イサキ。
表面にはおかひじきのフリットなどを合わせ、盆栽風にドレッス。
豊島で取れたわかめと幅海苔を使ったソースを掛けて。

シグネチャプレート以降、しばらく東京を離れていましたが、ここに来て三宅島。

特選牛フィレ肉のポワレと本日のお肉料理を一皿に・・・・
右は国産特占牛フィレ肉のポアレ、左は岩手県産の鹿のもも肉のロースに鹿の出汁で造ったソースを掛けて。
カルニチュールズッキーニを熟成させ、ジャガイモのペーストと組み合わせ。

〜終幕の一皿〜 コースを締めくくる一口
梅肉のヴィネグレットで合わせた冷静のカペリーノ(カッペリーニ)。


表面に鮎のコンフィー。
ソースはこのアユの身と骨を使ったダブルコンソメ。

凄いな、ほんの数本だけ茹で上げているってことな。
次はデザートであり、飲み物はコーヒーかティーかと訊かれたので二人ともコーヒー。

グランデセールは季節のアシェットデセール
あんみつをフレッチに再構成したものとなっております。
こちらにイチゴと杏仁豆腐のムース、その手前には抹茶のアイスクリーム、下には大納言小豆の金つば。
手前にはアプリコットとフレッシュ甘夏。

ミニャルディーズ(焼き菓子)はマカロン。
TERAKOYAのチョコが添えてあり、ひとつを食べて、ひとつをポケットに入れてセルフテイクアウト。

コーヒーはホットかアイスを訊かれずに自動的にホット。
私はブラックで、友人は砂糖を入れて楽しんでいました。

美味しいフレンチ、美味しいワインをご馳走様でした。

帰りの夜景もこれまた綺麗。
